体外受精の流れ治療について

当院では、「自然の生理周期を活かした方法で自然に近い形での妊娠を目指す」という理念に基づき、体外受精においても卵巣に負担のない完全自然周期採卵、または卵巣に負担の少ない自然周期採卵を中心に行っております。

卵胞期の管理

良質な卵子を得るためには、卵子が卵巣の中で成熟していく課程がとても重要になります。その成熟課程は非常に長くかかりますが、特に最後の2周期(採卵周期と前周期)が大切になります。 当院では、排卵誘発剤を使用しない完全自然周期、または、クロミフェン周期、フェマーラ周期など)からだが選択してくれた卵子を必要数だけ育てるようにします。使用する薬剤の種類を考慮した上で量を極力少なくし、患者様自身の力を最大限に利用した、からだにやさしく、自然の摂理にかなった排卵誘発法を採用しています。

当院での良好卵の育て方(排卵誘発法の種類)

一人ひとりに最適な良好卵の育て方を見極めています。

排卵誘発剤を使用しない方法

完全自然周期
月経3日目から排卵前までの薬を一切使用せず、排卵直前に卵胞が十分に成長したらGnRHa 点鼻薬(下垂体ホルモン放出ホルモン作動薬、商品名:スプレキュア)により、卵子の最終的な成熟を促します。

排卵誘発剤を使用する方法

クロミフェン周期、フェマーラ周期、クロミフェン・フェマーラ周期
月経3日目から排卵誘発剤を使用して自然排卵を抑制するとともに、必要に応じて途中から少量のFSH製剤を併用。からだが選択してくれた卵子を必要数だけ育てるようにします。使用する薬剤の種類を考慮した上で量を極力少なくし、患者様自身の力を最大限に利用した、からだにやさしく、自然の摂理にかなった体外受精の方法です。

採卵・採精

排卵直前まで発育した卵胞内の卵子を採卵針で取り出します。通常、数分で終了します。

痛みに弱い患者様には無痛採卵をお勧めしております。全身麻酔をして眠った状態で採卵するため痛みは感じません。精子はご家庭で採取して提出していただきます。

無精子症の方のための精巣上体、精巣精子回収法

射出精液中に精子が確認できない方のための治療法です。精巣から直接組織を採取し、精子を回収します。この方法(TESE)には30分ほど要します。精子が1個でも確認できれば顕微授精により受精させることが可能となります。

受精

卵子に多数の精子を振りかけて受精させる「体外受精」か、1個の精子を直接卵子に注入する「顕微授精」を行います。精子の量が少ない場合は顕微授精となりますが、それ以外にも精子の奇形率、運動率、直進率、過去の治療歴、卵子の状態などの状況や患者様の希望を踏まえて決定します。

【体外受精】卵子に適切な数の精子を振りかけます。

【顕微授精】採卵した卵子に顕微鏡下で1個の精子を針で直接注入し、授精させます。

通常の体外受精・顕微授精と同レベルの成績を誇る、レスキューICSI

体外受精当日にレスキューICSIを行った場合、妊娠率・着床率・流産率・出生後の予後については、通常の体外受精、顕微授精とまったく変わりませんでした。もし当日に受精の確認をせず、翌朝に受精していないことがわかってからICSIをしたとすると、体外受精から20時間経ってからレスキューすることになり、この場合は卵子のエイジングにより妊娠率は著しく低下しますので、体外受精当日のレスキューICSIは非常に画期的な方法と言えます。

胚培養

受精した卵は体外で培養し、分割期胚または胚盤胞まで発育させます。

胚盤胞培養(Blastocyst Culture)

受精した後、受精卵が着床前の胚盤胞の状態になるまで、体外で5~6日間培養します。胚盤胞まで発育しないこともありますが、胚盤胞移植まで至れば着床率は初期胚移植の2倍以上です。特に卵管性の異常のある方や初期胚移植で妊娠に至らなかった方には極めて有効です。

凍結保存

胚盤胞に達した胚は、超急速ガラス化法(クライオトップ法)にて一旦凍結保存します。保存は液体窒素(-196℃)の中で行います。

受精卵を凍結させる従来の保存方法から、飛躍的に受精卵の生存率を上昇させたのが「超急速ガラス化法(クライオトップ法)」です。このクライオトップ法により、安全で保存期間にかかわらず胚へのダメージがなく、ほぼ全症例、生存させることが可能となりました。こうした凍結技術の発達により、余った胚を次の周期以降に活用することはもちろん、採卵周期の胚盤胞を一旦凍結保存し、次周期以降に移植することで、妊娠率が飛躍的に向上しました。

【胚凍結】-196度の凍結タンク内で胚を保存する。

SEET法による移植

自然の妊娠において、受精卵(胚)は卵管の中で受精し、細胞分裂を繰り返しながら5~6日間かけて子宮に向けて移動します。胚は成長の過程で子宮に向けてシグナルを送っており、子宮内膜はこのシグナルを受けて着床に適した状態に向けて準備を始めるのです。この過程を胚移植に応用した方法がSEET法です。移植する予定の胚盤胞を培養した培養液を凍結します。胚移植の2~3日前にこの培養液のみを子宮の胚移植する位置へ胚移植用カテーテルを使用し注入します。SEET法により着床環境を整えることができるため、妊娠率が向上する可能性があると考えられます。

凍結融解胚移植

凍結胚の融解

胚移植当日に液体窒素で保存している胚を融解します。

レーザーアシストハッチング

受精卵が子宮に着床するためには、透明帯という「殻」から孵化(ハッチング)する必要があります。しかし、受精卵の中には透明帯が厚いものや、凍結によって硬化した凍結解凍胚、40歳以上の方の胚は透明帯が通常よりも固くなっている可能性があります。そこで、透明帯を一部切開することで子宮内に移植した受精卵が着床しやすいように孵化の補助することをアシステッドハッチングといいます。

この操作は、過去に子宮外妊娠などの卵管性の異常が予想される場合、胚発育が遅い場合、ホルモン調節下の移植法の場合などに着床率を向上させることができます。

胚盤胞のAHA。透明帯の一部をカットします。

AHA後に回復培養を行い、カット部分から胚盤胞が半分ほど脱出してきた状態。

胚移植

体外で育てた胚をカテーテルで子宮に戻すことを「胚移植」といいます。胚移植に必要な時間は5~10分ほどです。カテーテルという細く柔らかい管を用いて超音波画像を見ながら胚移植を行います。

当院では主に、胚をいったん凍結して保存、別の月経周期にその胚を融解して子宮に戻す「凍結胚移植」を行います。この方法は、着床環境を整えてから胚移植を行うため、着床率が高くなります。

凍結胚移植には大きく分けると「自然周期胚移植」と「ホルモン補充周期(HR周期)胚移植」という2つの方法があります。

自然周期胚移植
自然周期での卵胞発育を観察して、排卵後に胚移植する方法。月経が毎月順調な方が行う方法です。
ホルモン補充周期(HR周期)胚移植
黄体ホルモンや卵胞ホルモンを補う薬の内服によって、子宮内膜の環境を整え、あわせて正確にホルモン値をコントロールすることで、子宮内膜が着床に最適な状態になった時点で胚移植を行います。

胚移植後の診察・産科へ

胚盤胞移植であれば1週間後、分割胚移植であれば12日後に来院し、まずホルモン検査による妊娠判定を行います。着床していれば、βhCGの値が陽性となります。

その後、妊娠5週前後に超音波検査(エコー)で胎嚢の確認を行い、妊娠7週で胎児の心拍を確認し、9週目まで診察を行い、赤ちゃんの成長を見守ります。当院には出産設備があります。産科のサイトをご覧ください。

産科

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