卵子凍結保存(社会的適応)治療について

卵子凍結保存とは

いまは妊娠や出産を予定していないが、加齢等により卵巣機能の低下(卵子の老化)から子供を持つ能力(妊孕性)が低下してしまうことに配慮し、若い年齢の時の卵子を凍結保存しておくことです。

卵巣機能の低下(卵子の老化)は働き盛りの35歳頃から緩やかに始まります。38歳頃からは急激に進みます。卵子が老化すると、染色体の異常が生じやすくなるだけでなく流産率も上がり、結果的に出産率も激減します。そのため、できる限り若い時期に質の良い卵子を採卵し、未受精卵の状態で凍結保存することをお勧めしています。

PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)の治療としての卵子凍結

若い女性の排卵障害で多く見られるPCOSにおいては、採卵を行うことが採卵障害の治療となります。

当院では①採卵(排卵)に向けた準備を行い、採卵の直前のタイミングで②採卵し、そこで得られた成熟卵子を③凍結保存する治療をお勧めしています。

採卵に向けた準備

採卵誘発剤を使用しない<完全自然周期>
月経3日目から排卵までの排卵誘発剤を一切使用せず排卵直前に卵胞が十分に成長したらGnRHa点鼻薬(下垂体ホルモン放出ホルモン作動薬=商品名スプレキュア)により卵子の最終的な成熟を促します。
採卵誘発剤を使用する<クロミフェン周期、フェマーラ周期>
月経3日目から排卵誘発剤を使用して自然排卵を抑制するとともに、必要に応じて途中から少量のFSH製剤を併用。からだが選択してくれた卵子を必要数だけ育てるようにします。使用する薬剤の種類を考慮した上で量を極力少なくし、患者様自身の力を最大限に利用した、からだにやさしく、自然の摂理にかなった排卵誘発の方法です。

採卵

採卵
採卵やLOD(腹腔鏡腹下卵巣多孔術)で卵巣に穴を開けるといった刺激を与えることで卵胞の成長を抑制していたHippoシグナル経路を解除することとなり、卵胞が発育を再開しスムーズな排卵につながります。

排卵直前まで発育した卵胞内の卵子を採卵針で取り出します。通常20~30分で終了します。

IVM(体外成熟)

未成熟卵が採卵された場合は、専用の培養液を使用し体外で受精することができる成熟卵へと育てていく必要があります。このことをIVMといいます。最大24時間培養します。

ただしすべての未成熟卵が成熟卵になるわけではありません。

※酵素を使って、卵子の周りの顆粒膜細胞を除去してから凍結します。

凍結保存

妊娠を希望する時期まで、卵子(未受精卵子)を凍結保存しておくことにより、妊孕性を温存することができます。卵子は超急速ガラス化胞(Vitrification法)にて凍結保存します。保存は液体窒素(-196℃)の中で行い、凍結No・ID・氏名・保存日で確実に個人識別を行って厳重に管理しています。

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